産休・育休中の収入はどうなる?働く女性の妊娠&出産を支えてくれる4つの制度

pixta_60982695_M

昔に比べればすっかり定着し、職場復帰なども容易になってきた産休や育休制度。
しかし多くの場合、産休・育休中はお給料を得ることができません。
出産の準備や産後入院などで何かと要り様な時期にこれは大変です。

しかしご安心ください。
様々な制度を活用することで、産休や育休の間にも収入を得ることが出来るのです。

今回はこれらの制度を一気にご紹介!是非チェックしてみてください。

※各制度の内容は記事執筆時点(2020年1月31日)のものです。

産休・育休って?

制度について知る前に、そもそも産休・育休とはなんなのかを正しく認識しておく必要があります。
正式な産休・育休の定義はそれぞれ、

産休:出産予定日の6週間前から請求できる「産前休業」と、出産の翌日から8週間までの「産後休業」のことを指す。(双子の場合は14週)

育休:1歳に満たない子供を養育する男女労働者が会社に申し出ることで休業出来る制度。

となっており、基本的に産後休業以外は自分から申し出る必要があります。
また育児休業は原則1歳までの帰還となっていますが、必要に応じて申請すれば2歳の誕生日まで延長も可能です。

出産手当金・出産一時金

名前が似ているので混同してしまいますが、それぞれ目的の違う制度となっています。

目的
出産手当金 出産のために働けなかった場合に健康保険から支給される手当金
 出産育児一時金  出産の費用について健康保険から支給される補助金

出産手当金は給与の補填として、一時金は出産費用の負担軽減を目的とした制度です。
手当金は給与の標準日額3分の2が出産の42日前から出産後56日目まで(双子などの場合は出産98日目から)貰えます。
一時金は1児の出産に対して42万円が支給されます。

目的が違うこともあり、それぞれ申請先も異なります。
出産手当金は自身の職場、もしくは健康保険協会

出産育児一時金は協会けんぽへの申請が必要です。
一時金は、大きな病院などであれば医療機関から申請が可能ですが、小さい病院などでは自分で申請する必要があります。
また、出産した医療機関が産科医療補償制度に加入しているかどうかで額が変わることがありますので事前にチェックしておいてください。

申請書の他、保険証の提示や勤務についての証明書などの必要書類がありますので、産休や育休の予定が分かった段階で用意しておくことが大切です。
受給のためには健康保険への加入が必須となっていますのでそちらも事前にしっかりチェックしておきましょう。
※一時金の場合は健康保険の被扶養者も受給可能。

育児休業給付金

育児休業給付金は、育休期間中に国から支給される支援金です。
制度としては産休中の出産一時金に近いものになります。

こちらは2カ月ごとの受け取りとなり、賃金によって給付額も変化してきます。
受け取りに応じて、2カ月に一度(本人が申請する場合は1カ月に一度)都度申請を行う必要がありますので注意が必要です。

こちらも給付を受けるためには本人が雇用保険に加入したうえで、基本的には事業主が必要書類を準備して申請を行う必要があります。
事前に事業主と相談し、書類を準備してスムーズに産休から育休へ移行できるようにしておきましょう。

児童手当

児童手当は子供を育てている親に手当てが支給される制度です。
こちらの特徴は支給期間。子供が0歳~中学卒業までと幅広く設定されています。

支給額は3歳までが一律15,000円
3歳から小学校卒業までが一律10,000円(第3子以降は15,000円)
中学生が10,000円となっています

ただ、全ての家庭が手当てを受けられるわけではなく、年収や扶養親族の人数などに応じて制限がかけられています。

また、申請先は住んでいる市長区村となります。
里帰り出産などを行った場合でも、産まれた場所ではなく住んでいる場所で行う必要がありますので注意してください。

まとめ

今回は産休・育休中に貰える手当金や給付金の中から代表的なものをご紹介しました。
これら以外にも民間の補助制度など様々なサポートを受けられる制度が数多く存在しています。
しっかりと事前にこれらの制度について知っておくことで安心して出産、育児を行うことができますね。

また現在も、これらの制度や法律は改正案が提出され時々刻々と新しくなることが見込まれています。
この記事を切っ掛けにぜひ自分の周りの制度について、厚生労働省や地方自治体のホームページなどを見て調べてみてください。

pixta_60982695_M